御忌とは、法然上人の忌日法要のことで、総本山知恩院では最大の年行事として、毎年
  4月18日から25日までの8日間、盛大にお勤めされています。
   唱導師とは、御忌の日中法要の導師として、御影堂の中央の高座にて、諷誦文を唱え
  上げる大役で、たいへん名誉な事です。
   近畿地方の各教区から推挙されて、ご門主猊下から任命を受けます。奈良からは毎年
  1人だけがこの大役に選ばれます。
   「諷誦」とは、法然上人の伝記と高徳を讃嘆し、御忌法要をお勤めする趣旨について
  延べた文章を、古式の曲節を付けて朗々と唱えるものです。

御影堂(みえいどう)法然上人の御前

一同整列

唱導師入堂

法然上人のお膝元で焼香

法然上人に礼拝(三回)

門主(もんす:知恩院の住職であり浄土宗全体の上首)の御前に進む

ご門主様に礼拝(一回)

転向

高座前にて蓮華を持ち礼拝(三回)

一同にて読経(仏説阿弥陀経)

大衆は起立し声明(しょうみょう:伝統的な仏教音楽)を唱え散華

諷誦(ふじゅ:法然上人の御徳を称える伝統的な文章)・・・唱導師の真骨頂

諷誦を、巻物を繰りつつ独特の節で唱えあげる

蓮華を持ち回向等の文を唱えあげる

役目を終え門主様にご挨拶

ご門主様に礼拝(一回)
唱導師退堂